Director's blog
2022年10月6日
前回も書きましたが、今年は本当に暑かったり寒かったりですね・・・
往診で外に出るだけでグッタリします・・・
水分はしっかり取ってくださいね。
さて今回は前回の続きで尿定性検査についてです。
泌尿器科の外来ですぐにできるものをということで今回は尿定性検査である尿試験紙検査法について説明をします。
よく検診で尿蛋白+や潜血+など書いてありますが、これらはこの尿試験紙法にて見ています。当院で使用しているものの写真をお見せします。
まずは右の筒状のものを見てください。ここに検査項目があります。当院で測定できるのは10項目です。これはその試験紙で項目数が違います。
さて、実際の検査方法ですが、写真の右の棒状の紙が試験紙になります。これをよく混ぜた尿に試験紙の部分を浸します。どれくらい浸すかはその試験紙によりことなるのでしょうが、当院のものは2秒間しっかりつけます。これにより、試験紙の正方形のカラフルな場所が何箇所もありますが、何らかの異常があれば色が変化していきます。
これを写真左の筒状のものに異常の色の変化の参考があるので、これに従い判定を行います。目で確認するのを目視法といいます。当院では専用の機械で判定をしております。
その上で当院での判定項目とその検査の意義についてです。
異常時に考えられる疾患:尿路感染症、腎尿路系の炎症性疾患
異常時に考えられる疾患:尿路感染症(細菌尿)
異常時に考えられる疾患:溶血性貧血、肝炎、肝硬変、肝癌、便秘など
異常時に考えられる疾患:腎疾患、腎尿路系悪性腫瘍、腎尿路系結石症、膀胱炎、発作性夜間血色素尿症、不適合輸血など
異常時に考えられる疾患:胆道閉塞、肝炎、肝硬変、肝癌など
異常時に考えられる疾患:重症糖尿病、飢餓、嘔吐、激しい下痢など
異常時に考えられる疾患:糖尿病、副腎髄質腫瘍、甲状腺機能亢進症、腎性糖尿など
異常時に考えられる疾患:腎疾患(急性・慢性腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全、IgA 腎症など)、起立性蛋白尿など
異常時に考えられる疾患:酸性尿(アシドーシス、発熱、薬剤など)アルカリ尿(尿路感染症、アルカローシス、薬剤など)
異常時に考えられる疾患:低比重尿(尿崩症、急性腎不全、腎盂炎など)高比重尿(糖尿病、脱水、ネフローゼ症候群など)
です。ご自身の検尿結果も確認してみてください。
なにか気になることがありましたら泌尿器科受診してください。
次回は尿沈渣について説明をします。また気になりましたら見てください。