院長ブログ

Director's blog

2022年9月1日

検尿の適切な出し方や検尿の種類などについて説明させてもらいます。

最近は少し涼しくなったり、暑くなったり、なにやらしんどいですね・・・

水分はしっかり取ってくださいね。

さて今回は正しい検尿検査の取り方についてと、そのあとどのように診察室に来ているか説明をします。

尿検査に最も適しているのは、早朝第1尿の中間尿です。これは尿が出てきた最初と最後の尿は捨てて中間部分の尿を出すものです。この後の検査もあるので最低10mlは出してもらわないと検査が出来ません。

中間尿を提出してもらうのは、尿道や陰部の雑菌の混入を避けるためです。例外として男性の性感染症で尿道炎を疑う場合には初尿を提出してもらいます。

検尿も条件により種類があります。例えば外部の汚染を避けるために尿道からカテーテルを入れて採尿する導尿、慢性細菌性前立腺炎が疑われる場合の前立腺マッサージ後検尿があります。採尿する時間により、早朝尿、随時尿、蓄尿があります。早朝尿は学校検診で提出されますよね。あの時間に出すのは起立性蛋白尿を除外するために必要なことなのです。朝一番に忘れないようにしているわけではありません。随時尿は、その場で出す検査法で、通常のスクリーニング検査に用います。蓄尿は一定時間内もしくは24時間に排泄されたすべての尿を検査し、一日のすべての尿の成分、尿量などを検査します。

さて適切な尿についてですが、出てすぐの新鮮尿が一番に良いです。

ここで、よく「病院でうまく尿が出せないので家でして持ってきますよ。」言われる方がおられます。この場合には何時間前までならいいかという話なのですが、できれば4時間以内までに検査をしたいです。この際にも出た尿には蓋をして冷暗所もしくは冷蔵保存をしてください。これをしてもらえないと、成分が色々と変化してしまい、検査が不可能になってしまいます。

提出された尿は外来では尿定性検査と尿沈渣と行います。尿定性検査は尿試験紙法をしていて、これはよく検診でみる尿蛋白+や尿潜血+などといったものです。尿沈渣は尿を遠心分離して染色して、スライドガラスに載せてと少し作業があります。

次回に尿定性検査と尿沈渣について説明をします。

さて、今回も少し長くなりましたが、泌尿器科に行くにあたって、検尿は必ずあると思いますので、尿を出せるように水分を取ってきてくださいね。

尿を提出してもらったあとも、上の通り遠心分離もしないといけないのでだいたい15分くらいはかかると思ってくださいね。この待ち時間もあるので、できれば15分程度前には来院してもらえるとうれしいです。

よろしくお願いします。

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