院長ブログ

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2021年6月15日

泌尿器科の手術の歴史について その1 割礼

今回は泌尿器科の手術の歴史について触れたいと思います。

泌尿器科の手術で最も古いものは陰茎の包皮の切除、つまり「割礼」です。この歴史は古く、古代エジプトで紀元前2000年前に作られた王家の墓に手術の様子を書いた浮彫りがあり、術後のミイラもあります。この際の割礼は、宗教的な意味はなく、砂漠で包皮の中に砂や虫が入らないように予防的にされていたと言われています。

その後有名なところではユダヤ教ではアブラハムと神の永遠の誓約の刻印として生後8日目に割礼を行うということとなっています。他にもイスラム圏やアメリカ、オーストラリア、メキシコなどの先住民族やアフリカ、オセアニア諸部族の間では宗教としてではなく大人への通過儀礼として割礼を行う習慣があります。

イエス・キリストも宗教的儀式として割礼を生後8日目に受けており、この際に描かれた絵画がルーベンスの「キリストの割礼」です。このためキリスト教のカトリック教会では、12月25日をイエスの誕生を祝う日としているので、8日後に割礼を行うユダヤ人の習慣から、1月1日を「キリストの割礼の日」としています。

このような歴史もあり、非常に昔からある手術ですが、では割礼自体について医学的に見るとどうかという話ですが、まずアメリカの泌尿器科医のアンケートでは90%以上で手術をする医学的根拠はないと完投しています。さらに無理に包皮を切開することによる合併症も言われています。

割礼は宗教的儀式としてはわずかに流血させるだけでいいとされています。割礼施行の是非については個人の判断かと思います。

なお、当院では割礼はしておりませんので、あしからず・・・

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