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過活動膀胱の治療について

About treatment

ロゴ 治療

まずは過活動膀胱と同様の症状を起こす他の疾患がある場合には、そちらの治療を優先してもらいます。

そのうえで過活動膀胱の治療には、行動療法、薬物療法の2つがメインです。他にも難治症例用の治療もあります。

行動療法はご自身でしてもらうことがメインであり、薬物療法はクリニックで処方をします。他の治療についても少し説明を加えていきます。

行動療法

まずは肥満の方は体重減少に心掛けましょう。

喫煙は実験レベルでは膀胱収縮を引き起こすと報告されており、尿意切迫感や尿失禁が多いとの報告もあります。喫煙自体が他の疾患のリスクにもなるため、禁煙に努められる方が無難と思います。

また、過度な水分摂取を制限する、アルコール、カフェインの摂取を制限する、便秘の改善に努めることもプラスに働くと思います。

膀胱訓練はかなり有効です。種々の報告では膀胱訓練は12~90%で治癒、約75%で改善したとの結果があり、本人にしてもらうことであるため、副作用も一切ありません。

膀胱訓練の目的は徐々に排尿時間を長くしていくことです。このため、少し尿を我慢してもらう、その間隔を長くしていくといった指導をさせてもらいます。

骨盤庭筋訓練も勧められます。過活動膀胱の原因の一つに骨盤底の筋力の低下が言われているためです。有効率は60~80%という報告があります。

他には尿失禁がある方は早めにトイレに行く、外出時にはトイレの場所を調べておくなどのトイレ習慣の改善も尿失禁を少し防止しやすくなります。

薬物治療

過活動膀胱の治療薬は大きく分けると2つです。膀胱の過剰な収縮を抑えてあげる薬である抗コリン薬、膀胱が尿をためるのを助けてあげるβ(ベータ)₃アドレナリン受容体作動薬です。それ以外には前立腺肥大症の方には尿道を緩めるα(アルファ)アドレナリン受容体遮断薬を併用することもあります。他に使用する薬も一部あげておきます。

抗コリン薬

副作用として口渇や便秘がしばしば見られます。また閉塞隅角緑内症の方には使用できません。

β₃アドレナリン受容体作動薬

抗コリン薬より口渇や便秘の頻度が低いと言われています。
他にα(アルファ)アドレナリン受容体遮断薬、フラボキサート、抗うつ薬、漢方薬である牛車腎気丸などを使うこともあります。

その他難治症例の治療

神経変調療法

電気刺激療法(干渉低周波療法)や磁気刺激療法があります。外部からあてる電力や磁力により骨盤底の筋肉や神経を刺激します。これにより腹圧性尿失禁や切迫性尿失禁が改善するという報告があります。いずれの治療も保健適応が認められています。
また体内に電気刺激装置を埋め込み排尿に関連する仙骨神経へ持続的に電気刺激を与えることによって、過活動膀胱の症状の改善を図る治療法として仙骨神経刺激療法(SNM)があります。薬で良くならない方に対して、欧米では広く行われています。日本でも保険適応となりました。

ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法

A型ボツリヌス毒素を膀胱鏡(膀胱をみる内視鏡です。尿道から挿入します)を用いて膀胱内壁注射します。膀胱壁に注入されたボツリヌス毒素は膀胱の勝手な収縮を抑えて切迫性尿失禁を改善します。ボツリヌス毒素は、他にも上肢痙縮・下肢痙縮、顔面神経麻痺の治療などに使用されています。
薬で良くならない方に対して、欧米では広く行われています。日本でも保険適応となりました。難治性過活動膀胱の方にお勧めすることがあります。

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