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前立腺肥大症の治療について

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ロゴ 治療

前立腺肥大症の治療には、行動療法(生活指導)、薬物療法、手術療法の3種類があります。

行動療法はご自身でしてもらうことがメインであり、薬物療法はクリニックで処方をします。手術療法は薬物療法効果が十分でない場合、血尿、尿路感染、尿閉を繰り返す、膀胱結石をができる、腎不全になった場合には勧めさせてもらう場合が多いです。

一つずつ説明します。

行動療法(生活指導)

まずは肥満の方は体重減少に心掛けましょう。

また、過度な水分摂取を制限する、アルコール、カフェインの摂取を制限する、便秘の改善、医療スタッフによる排尿指導や膀胱訓練といったご自身の生活習慣の改善でも排尿状態の改善がみられることがあります。

適度な運動、バランスの取れた食生活、禁煙などにより症状の発症や悪化を改善できる可能性があります。

さらには長時間座ることを避けたり、下半身の冷えを避けることも症状改善に効果的です。

薬物治療

前立腺肥大症の排尿障害のメカニズムは前立腺が膀胱の先の尿道の一部となっているため、前立腺自体が肥大し、そのもの自体で尿道を閉塞させてしまう、機械的閉塞と前立腺を圧迫する交感神経が過剰に興奮して尿道を締めつけてしまう機能的閉塞です。

このため、前立腺肥大症の治療薬は前立腺を小さくする薬と交感神経を落ち着けて締め付けを緩やかにする薬の2種類がメインとなります。

前立腺を小さくする薬

5α還元酵素害薬、抗アンドロゲン薬(抗男性ホルモン薬)

交感神経を落ち着けて、尿道の締め付けを緩くする薬

α1受容体遮断薬、PDE5阻害薬

他に症状改善目的で漢方や生薬を併用することもあります。

手術治療

手術はわかりやすく言うと肥大した前立腺をくりぬくことです。このことにより尿道の閉塞を解除することが目的です。あまりにも大きい前立腺は開腹手術で中身をくりぬくこともありますが、通常は麻酔をかけてペニスの先から内視鏡を入れて、前立腺の中身をくりぬく手術を行います。僕はいつも患者さんにはリンゴで説明しています。リンゴの芯の部分が尿道でここからカメラを入れて、リンゴの中身をくりぬいて皮を残すイメージと説明しています。

内視鏡の手術にも種類があります。

電気メスで行うもの

通常行う手術です。

  • 経尿道的前立腺切除術(TUR-P:Transurethral Resection of Prostate) (右図)
  • 経尿道的バイポーラ電極前立腺核出術(TUEB:Transurethral enucleation with bipolar system)
・経尿道的前立腺切除術

レーザーで行うもの

最近増えてきています。血をサラサラにする薬(抗凝固薬)を中止しなくてもできるのがメリットの一つです。

  • ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP:Holmiumu Laser Enucleation of Prostate)
  • 532nmレーザー光選択的前立腺蒸散術(PVP: photoselective vaporization of the Prostate by KTP laser)
  • ツリウムレーザー前立腺切除術(ThuLRP:thulium laser resection of the prostate)

その他

他に全身状態があまりよくなく麻酔をかけれない方にも適応のある処置があります。

  • 経尿道的針焼灼術(TUNA:Transurethral needle ablation)
  • 経尿道的マイクロ波高温度治療術(TUMT:Transurethral Microwave Thermotherapy)
  • 尿道ステント
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